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環境方針・環境配慮の取組み状況 環境報告書 | 大学案内 | 千葉工業大学

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Academic year: 2018

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(1)

排ガス

環境マインドを備えた創造性豊かな人材を 育成し、これに関わる研究活動を行い、 技術で世界文化に貢献します。

人材の育成と

関連研究の推進

1

大学運営における環境負荷を低減するた め、省エネルギー、省資源、廃棄物の削減、 再資源化に取り組みます。

環境負荷の低減

2

古紙再資源化量82,000kg

リサイクル量 (ペットボトル・アルミ缶等)

23,400kg

環境研究による新技術開発 環境教育による人材輩出 環境研究教育による社会貢献 雨水再利用

18,649㎥

●購入電力 14,461,995kWh

●都市ガス 299,072㎥

エネルギー投入量

大気排出物

●一般廃棄物 238,600㎏ ●産業廃棄物 201,672㎏

〈廃棄物排出量〉

廃棄物

●100,880㎥

〈下水道への総排水量〉

水域排出物

●上水道 28,086㎥

●井 水 94,670㎥

●購入電力 6,876t-CO2

●化石燃料 613t-CO2

温室効果 ガス排出量

7,489t-CO

2

※東京電力の実排出係数:  0.505t-CO2/千kWh

※2014年度から学生寮が新習志野キャンパスへ移設されております。

津田沼 新習志野 茜浜運動施設 旧学生寮 学生寮 津田沼 新習志野 茜浜運動施設 旧学生寮 学生寮

(千kWh)

0 5,000 10,000 15,000 20,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

10,116 10,205 9,802 9,754 3,020 3,064 2,773 2,449 286 363 341 550 585 533 182 694

2015年度 10,340

3,192 161

769

※旧学生寮のみLPG、他は都市ガス 0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000(㎥)

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

165,135 115,869 244,196 234,839 123,548 150,136 117,791 103,801 487 426 247 2,382 2,573 2,576 507 43,131

2015年度 91,744 160,147 340

46,841

電 気 ガ ス

ホームページ等を通じて、環境関連情報を 学内外に積極的に公開します。また、環境 保全に関わる教育プログラムの実施、行政 支援、市民環境活動への参加等、社会貢献 活動と環境コミュニケーションを推進します。

環境関連情報の公開と

コミュニケーションの推進

4

環境関連の法規制等を遵守し、行動します。

法規制等の遵守

5

本学キャンパスの環境と景観の維持・向上 に努めるとともに、地域における環境、防災 の役割を認識して、その責任を果たします。

キャンパスの

環境保全と改善

3

理工系総合大学として、先進的な環境マネ ジメントシステムを構築し、効果的運用と 継続的改善に努めます。

環境マネジメント

システムの構築

6

研究・教育

活 動

 千葉工業大学は、地球環境保全が人類共通の最重要課題のひとつであると認識し、未来世代とともに地 球環境を共有するため、持続型社会の創生に貢献し、教育研究機関としての使命役割を果たします。

 環境報告の事業年度は、学生の入学・卒業に合わせ、毎年4月から翌年3月としています。また、対象範囲 は、津田沼・新習志野両キャンパス並びに茜浜運動施設や寮生の生活基盤となっている学生寮(新習志野 キャンパス内)とします。

 本学では、この数年間、キャンパスの大改造に取り組み、その中でいくつかの地球環境保全向上策を講じ てきました。2015年度環境報告書では、本学の「基本理念」と「6つの基本方針」を念頭にした取り組み状 況と各種データを報告いたします。また、本学教員が取り組んでいる環境教育と研究活動の具体的な内容を いくつか紹介いたします。

 本学では、主な活動となる最先端の研究活動及び教育(人材育成)活動に伴い、多くのエネルギーと様々 な物質を消費しています。エネルギーは主に電力とガスです。出来るだけ環境負荷の少ない事業活動を実践 するため、日々努力を続けています。

 2011年3月の東日本大震災による電力需給不足に対する節電で、使用エネルギー量が大幅に減ったもの のその後は若干の上昇傾向が認められます。無理のない範囲での省エネを心掛けましょう。2015年度は、 新習志野の再開発計画による工事が発生し、新食堂棟・新体育館・学生寮の増築等が行われました。新築 した建物の供用開始は2016年4月からとなっています。

基本理念

環境負荷収支

基本方針

2

環境報告の方針

3

環境負荷収支

(2)

排ガス

環境マインドを備えた創造性豊かな人材を 育成し、これに関わる研究活動を行い、 技術で世界文化に貢献します。

人材の育成と

関連研究の推進

1

大学運営における環境負荷を低減するた め、省エネルギー、省資源、廃棄物の削減、 再資源化に取り組みます。

環境負荷の低減

2

古紙再資源化量82,000kg

リサイクル量 (ペットボトル・アルミ缶等)

23,400kg

環境研究による新技術開発 環境教育による人材輩出 環境研究教育による社会貢献 雨水再利用

18,649㎥

●購入電力 14,461,995kWh

●都市ガス 299,072㎥

エネルギー投入量

大気排出物

●一般廃棄物 238,600㎏ ●産業廃棄物 201,672㎏

〈廃棄物排出量〉

廃棄物

●100,880㎥

〈下水道への総排水量〉

水域排出物

●上水道 28,086㎥

●井 水 94,670㎥

●購入電力 6,876t-CO2

●化石燃料 613t-CO2

温室効果 ガス排出量

7,489t-CO

2

※東京電力の実排出係数:  0.505t-CO2/千kWh

※2014年度から学生寮が新習志野キャンパスへ移設されております。

津田沼 新習志野 茜浜運動施設 旧学生寮 学生寮 津田沼 新習志野 茜浜運動施設 旧学生寮 学生寮

(千kWh)

0 5,000 10,000 15,000 20,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

10,116 10,205 9,802 9,754 3,020 3,064 2,773 2,449 286 363 341 550 585 533 182 694

2015年度 10,340

3,192 161

769

※旧学生寮のみLPG、他は都市ガス 0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000(㎥)

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

165,135 115,869 244,196 234,839 123,548 150,136 117,791 103,801 487 426 247 2,382 2,573 2,576 507 43,131

2015年度 91,744 160,147 340

46,841

電 気 ガ ス

ホームページ等を通じて、環境関連情報を 学内外に積極的に公開します。また、環境 保全に関わる教育プログラムの実施、行政 支援、市民環境活動への参加等、社会貢献 活動と環境コミュニケーションを推進します。

環境関連情報の公開と

コミュニケーションの推進

4

環境関連の法規制等を遵守し、行動します。

法規制等の遵守

5

本学キャンパスの環境と景観の維持・向上 に努めるとともに、地域における環境、防災 の役割を認識して、その責任を果たします。

キャンパスの

環境保全と改善

3

理工系総合大学として、先進的な環境マネ ジメントシステムを構築し、効果的運用と 継続的改善に努めます。

環境マネジメント

システムの構築

6

研究・教育

活 動

 千葉工業大学は、地球環境保全が人類共通の最重要課題のひとつであると認識し、未来世代とともに地 球環境を共有するため、持続型社会の創生に貢献し、教育研究機関としての使命役割を果たします。

 環境報告の事業年度は、学生の入学・卒業に合わせ、毎年4月から翌年3月としています。また、対象範囲 は、津田沼・新習志野両キャンパス並びに茜浜運動施設や寮生の生活基盤となっている学生寮(新習志野 キャンパス内)とします。

 本学では、この数年間、キャンパスの大改造に取り組み、その中でいくつかの地球環境保全向上策を講じ てきました。2015年度環境報告書では、本学の「基本理念」と「6つの基本方針」を念頭にした取り組み状 況と各種データを報告いたします。また、本学教員が取り組んでいる環境教育と研究活動の具体的な内容を いくつか紹介いたします。

 本学では、主な活動となる最先端の研究活動及び教育(人材育成)活動に伴い、多くのエネルギーと様々 な物質を消費しています。エネルギーは主に電力とガスです。出来るだけ環境負荷の少ない事業活動を実践 するため、日々努力を続けています。

 2011年3月の東日本大震災による電力需給不足に対する節電で、使用エネルギー量が大幅に減ったもの のその後は若干の上昇傾向が認められます。無理のない範囲での省エネを心掛けましょう。2015年度は、 新習志野の再開発計画による工事が発生し、新食堂棟・新体育館・学生寮の増築等が行われました。新築 した建物の供用開始は2016年4月からとなっています。

基本理念

1

環境負荷収支

基本方針

環境報告の方針

環境負荷収支

(3)

新 習 志 野 (㎥) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

上水道 中水(雨水) 井 水

津 田 沼

(㎥) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

18,019 17,741 45,179 22,581 39,354 39,677 31,514 37,360 2,844 2,933 3,097 2,876

2015年度 14,972 41,911 3,155

上水道 中水(雨水) 井 水

茜 浜 運 動 施 設

(㎥) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

2,534 4,322 3,670 1,335 1,915 1,828 3,061 1,210

2015年度 1,599

1,069

上水道 中水(雨水) 井 水

旧 学 生 寮 ・ 学 生 寮

(㎥) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

44,359

9,983 45,298

42,899

上水道 中水(雨水) 井 水

7,295

2015年度 15,395 5,254 5,739 13,182 9,967 9,332 13,536 11,239 4,690 13,472 15,394 31,043 14,293 6,928

2015年度 37,364

14,470 6,261

旧学生寮 学生寮

水 道

※2014年度から学生寮が新習志野キャンパスへ移設されております。

環境教育と研究活動

工学部 応用化学科 教授 

尾上 薫

1.化学反応式を活用した問題解決のポイントとは

1.1 化学反応式をどのように活用するか

 筆者は「大学が持続的な環境調和型社会の実現 にいかに貢献するか」という大命題に向けて、日々 活動しています。「反応原理を理解する楽しさ」は もちろん、「モノが変わる」ところにケミストリー独 特の魅力があります。

 資源の有効利用、新エネルギー技術の創成、環 境保全に関連するテーマは、図1に示す反応式に着 目すると様々なアイディアがわいてきます。反応式 が同じでも、物理化学的、工学的な検討内容や応 用分野は研究者間で異なります。たとえば、原料 がA、B成分、主生成物がP成分、副生成物がQ

成分である反応を例にあげると、有価物質であるP成分をいかに効率的・持続的に生産するか、反応熱 の有効利用を図るかに加え、近年では代替資源の開発、エネルギーの有効利用、環境保全など様々な観 点からのアプローチが行われています。

1.2 資源・エネルギー・環境問題への対応とは

 代替資源の確保の観点から、従来のA 成分の代替として枯渇型から再生可能型資源への転換、未利用 資源の有効利用などを目的とした新規なA 成分の開発が行われています。

 エネルギーの有効利用の観点では、物質変換のリサイクルによる熱エネルギーの輸送・貯蔵・変換が 挙げられます。有害成分であるA 成分の無害化、P、Q成分の分離・固定化、Q成分を副生しない反応経 路の開発などは環境保全の観点からのアプローチと見なすことができます。

 いずれの場合も、化学反応を進行させるには原子・分子の活性化による化学結合の切断と安定化が重 要です。化学結合を切断するには一般に成分間の衝突とエネルギーの付加が必要であり、安定な化合物 をラジカル、イオン、励起原子・分子などの活性種に転換することが、新しい反応場の創製と密接に関連 します。反応場では衝突やエネルギー状態は分布を有することから、新規な反応場の創製に向けては、 分子間の原子交換、系と外界とのエネルギー交換などにおいて局所的な非平衡論や反応速度論に基づく 反応工学的な手法を取り入れる必要があります。

化学反応を活用して資源・エネルギー・環境問題を解決する

─ キーワードは「活性化」と「微細な泡」 ─

(4)

新 習 志 野 (㎥) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

上水道 中水(雨水) 井 水

津 田 沼

(㎥) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

18,019 17,741 45,179 22,581 39,354 39,677 31,514 37,360 2,844 2,933 3,097 2,876

2015年度 14,972 41,911 3,155

上水道 中水(雨水) 井 水

茜 浜 運 動 施 設

(㎥) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

2,534 4,322 3,670 1,335 1,915 1,828 3,061 1,210

2015年度 1,599

1,069

上水道 中水(雨水) 井 水

旧 学 生 寮 ・ 学 生 寮

(㎥) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000

2013年度 2014年度 2012年度

2011年度

44,359

9,983 45,298

42,899

上水道 中水(雨水) 井 水

7,295

2015年度 15,395 5,254 5,739 13,182 9,967 9,332 13,536 11,239 4,690 13,472 15,394 31,043 14,293 6,928

2015年度 37,364

14,470 6,261

旧学生寮 学生寮

水 道

※2014年度から学生寮が新習志野キャンパスへ移設されております。

環境教育と研究活動

2

工学部 応用化学科 教授 

尾上 薫

1.化学反応式を活用した問題解決のポイントとは

1.1 化学反応式をどのように活用するか

 筆者は「大学が持続的な環境調和型社会の実現 にいかに貢献するか」という大命題に向けて、日々 活動しています。「反応原理を理解する楽しさ」は もちろん、「モノが変わる」ところにケミストリー独 特の魅力があります。

 資源の有効利用、新エネルギー技術の創成、環 境保全に関連するテーマは、図1に示す反応式に着 目すると様々なアイディアがわいてきます。反応式 が同じでも、物理化学的、工学的な検討内容や応 用分野は研究者間で異なります。たとえば、原料 がA、B成分、主生成物がP成分、副生成物がQ

成分である反応を例にあげると、有価物質であるP成分をいかに効率的・持続的に生産するか、反応熱 の有効利用を図るかに加え、近年では代替資源の開発、エネルギーの有効利用、環境保全など様々な観 点からのアプローチが行われています。

1.2 資源・エネルギー・環境問題への対応とは

 代替資源の確保の観点から、従来のA 成分の代替として枯渇型から再生可能型資源への転換、未利用 資源の有効利用などを目的とした新規なA 成分の開発が行われています。

 エネルギーの有効利用の観点では、物質変換のリサイクルによる熱エネルギーの輸送・貯蔵・変換が 挙げられます。有害成分であるA 成分の無害化、P、Q成分の分離・固定化、Q成分を副生しない反応経 路の開発などは環境保全の観点からのアプローチと見なすことができます。

 いずれの場合も、化学反応を進行させるには原子・分子の活性化による化学結合の切断と安定化が重 要です。化学結合を切断するには一般に成分間の衝突とエネルギーの付加が必要であり、安定な化合物 をラジカル、イオン、励起原子・分子などの活性種に転換することが、新しい反応場の創製と密接に関連 します。反応場では衝突やエネルギー状態は分布を有することから、新規な反応場の創製に向けては、 分子間の原子交換、系と外界とのエネルギー交換などにおいて局所的な非平衡論や反応速度論に基づく 反応工学的な手法を取り入れる必要があります。

化学反応を活用して資源・エネルギー・環境問題を解決する

─ キーワードは「活性化」と「微細な泡」 ─

(5)

2.物質を活性化する魅力とは

2.1 気体を活性化する魅力 ─ プラズマの生成 ─

 化学反応を進行させるには、原子・分子の活性化を図らねばなりま せん。気体に電磁波や磁場のエネルギーを与えると、図2に示すように 電子が遊離した非常に反応性に富むプラズマ状態にすることができま す。プラズマの発生手法を選ぶことで、高温での熱処理や、低温での 基板表面のエッチングなどの化学処理が行えます。国内や海外の特許 を出願しています。

2.2 液体を活性化する魅力 ─ 活性種の生成 ─  図3に示す装置を用いてプラズマを水に照射すると、 水が活性化して酸化力が高い酸素種活性種を生成でき ます。この手法は、薬剤を使用しないで水質浄化、殺菌、 機能物質の製造などが行える画期的な方法として期待 されています。

2.3 固体を活性化する魅力とは ─ ラジカルの生成 ─  バイオマスなどの天然資源を活性化する

際に必要となる外部エネルギーに、熱では なく、電磁波や磁場などのエネルギーを用 いるのが図4に示す装置です。熱よりもエ ネルギーを節約できるため、環境に優しく、 熱を利用できないものにも有効なうえ、熱 とは異なる反応が期待できます。

3.ファインバブルを用いた新しい環境保全技術とは

3.1 ファインバブルとは

 50μm以下の気泡をファインバブルと呼びます。気泡を利用した分離技 術は、固体粉末の水に対する親和力の差を利用して貧鉱石などの選別を行 う浮遊選鉱物法、分子やイオンの吸着を推進力として水溶液中の成分分離・ 濃縮を行う泡沫分離法が古くから用いられていました。

 近年、図5に示すように微細で均一なバブルを大量に発生させる技術の 進歩にともない、ファインバブルを液体に導入することにより特徴的な現 象が生じることが明らかとなっています。

3.2 ファインバブル界面における特異的な現象とは

 ファインバブルを液体に導入することで気−液界面または気−液− 固界面での局所的な温度・濃度・圧力の変化を意図的に生じさせる ことができます。気泡の微細化で生じる現象としては、図6に示すよ うに「バブル浮上速度 bblの減少」、「バブル内圧Δ bblの増加」、 「気−液界面積 bblの増加」、「表面電位の変化」が挙げられます。 平均径が50μmのバブル浮上速度 bblの目安は1mm/sであり、浮 上速度はバブルサイズに反比例します。これらの物性の変化により、 気−液界面での反応が局所的に進行する可能性があります。

3.3 ファインバブルの効果が期待される応用分野は

 気泡の微細化を指向した系でのファインバブルの適用例を気泡 径で整理した結果を図7に示します。ファインバブルは表面に電 荷を帯びやすく、液体に溶けた物質を吸着しやすくなります。ファ インバブルを導入する技術は「環境」以外にも「エネルギー・物 質製造」、「医療」の分野に適用されています。ファインバブルの 導入により船舶の摩擦を低減すると省エネルギーによる地球温暖 化防止に貢献できます。さらに、気泡微細化の特徴の一つである 液相内での滞留時間の増大を利用すれば、新規な反応場のみな らず物質の貯蔵場への応用も期待できます。

 さらに、液体に気体を入れる際に気体に電磁波などをあてて活性化状態にし、それをさらに小さな泡に して反応を今まで以上に促進させ環境保全に役立てようというアイディアも開発中です。難分解物質を含 む排水の効率的な処理が期待されています。

図2 大気圧プラズマが発生した様子

図3 液体にマイクロ波を照射して活性化する装置

図4 固体にマイクロ波を照射して活性化する装置

図5 ファインバブルの発生状況

図6 気泡の微細化で生じる現象

(6)

2.物質を活性化する魅力とは

2.1 気体を活性化する魅力 ─ プラズマの生成 ─

 化学反応を進行させるには、原子・分子の活性化を図らねばなりま せん。気体に電磁波や磁場のエネルギーを与えると、図2に示すように 電子が遊離した非常に反応性に富むプラズマ状態にすることができま す。プラズマの発生手法を選ぶことで、高温での熱処理や、低温での 基板表面のエッチングなどの化学処理が行えます。国内や海外の特許 を出願しています。

2.2 液体を活性化する魅力 ─ 活性種の生成 ─  図3に示す装置を用いてプラズマを水に照射すると、 水が活性化して酸化力が高い酸素種活性種を生成でき ます。この手法は、薬剤を使用しないで水質浄化、殺菌、 機能物質の製造などが行える画期的な方法として期待 されています。

2.3 固体を活性化する魅力とは ─ ラジカルの生成 ─  バイオマスなどの天然資源を活性化する

際に必要となる外部エネルギーに、熱では なく、電磁波や磁場などのエネルギーを用 いるのが図4に示す装置です。熱よりもエ ネルギーを節約できるため、環境に優しく、 熱を利用できないものにも有効なうえ、熱 とは異なる反応が期待できます。

3.ファインバブルを用いた新しい環境保全技術とは

3.1 ファインバブルとは

 50μm以下の気泡をファインバブルと呼びます。気泡を利用した分離技 術は、固体粉末の水に対する親和力の差を利用して貧鉱石などの選別を行 う浮遊選鉱物法、分子やイオンの吸着を推進力として水溶液中の成分分離・ 濃縮を行う泡沫分離法が古くから用いられていました。

 近年、図5に示すように微細で均一なバブルを大量に発生させる技術の 進歩にともない、ファインバブルを液体に導入することにより特徴的な現 象が生じることが明らかとなっています。

3.2 ファインバブル界面における特異的な現象とは

 ファインバブルを液体に導入することで気−液界面または気−液− 固界面での局所的な温度・濃度・圧力の変化を意図的に生じさせる ことができます。気泡の微細化で生じる現象としては、図6に示すよ うに「バブル浮上速度 bblの減少」、「バブル内圧Δ bblの増加」、 「気−液界面積 bblの増加」、「表面電位の変化」が挙げられます。 平均径が50μmのバブル浮上速度 bblの目安は1mm/sであり、浮 上速度はバブルサイズに反比例します。これらの物性の変化により、 気−液界面での反応が局所的に進行する可能性があります。

3.3 ファインバブルの効果が期待される応用分野は

 気泡の微細化を指向した系でのファインバブルの適用例を気泡 径で整理した結果を図7に示します。ファインバブルは表面に電 荷を帯びやすく、液体に溶けた物質を吸着しやすくなります。ファ インバブルを導入する技術は「環境」以外にも「エネルギー・物 質製造」、「医療」の分野に適用されています。ファインバブルの 導入により船舶の摩擦を低減すると省エネルギーによる地球温暖 化防止に貢献できます。さらに、気泡微細化の特徴の一つである 液相内での滞留時間の増大を利用すれば、新規な反応場のみな らず物質の貯蔵場への応用も期待できます。

 さらに、液体に気体を入れる際に気体に電磁波などをあてて活性化状態にし、それをさらに小さな泡に して反応を今まで以上に促進させ環境保全に役立てようというアイディアも開発中です。難分解物質を含 む排水の効率的な処理が期待されています。

図2 大気圧プラズマが発生した様子

図3 液体にマイクロ波を照射して活性化する装置

図4 固体にマイクロ波を照射して活性化する装置

図5 ファインバブルの発生状況

図6 気泡の微細化で生じる現象

(7)

環境に配慮した学校施設の改築・改修に関する研究

創造工学部 建築学科 教授 

小峯 裕己

同       

望月 悦子

 これからの世代に対して、建築物室内の温熱環境、空気環境、光環境、音環境から地球規模の環境に対 する現状の把握、問題認識、対処方法を教授する環境教育を施すことは非常に重要であると思われます が、そのきっかけの場として、児童生徒が長時間過ごす学校施設が果たす役割は大きなものがあると考えら れます。

 このような考えの基、文部科学省では1993年から環境に配慮した学校施設、いわゆるエコスクールに関 する調査研究に着手しています。1991年にはR-2000住宅と呼ぶ、高断熱・高気密住宅に関して、日本とカ ナダの共同研究が始まっています。また、1992年には、ブラジル・リオデジャネイロで地球サミットが開催さ れ、アジェンダ21が採択されています。このように、地球環境や環境負荷の低減が着目された時期に、エコ スクールの調査研究が始まったということは、この研究が極めて先進的だったといえると思います。

 幸いなことに、小峯は調査研究の開始時から現在まで約23年間、エコスクールに関する調査研究に関 わっています。手元にある関連する調査研究の報告書は、写真1に示すように24冊にも及んでいます。  建築分野の最先端に位置する調査研究ですし、建築学は実学ですので、実社会における情勢を肌に感じ させることが重要と考えて、大学院生や卒業研究生にもエコスクールの調査研究に関わって貰っています。  初期の段階では、当時・山本研究室の大学院生が環境配慮に関する技術的手法の情報収集、文献調査 に加わってくれました。小峯研究室の大学院生や卒業研究生は、全国各地の学校施設に関する教育委員会 に対するアンケート調査に基づいて、公立小中学校のエネルギー消費原単位を整備すると共に体育館にお ける電力消費の実態を調査しました。また、小峯が主査を務めている文部科学省の調査研究会では、エコ改 修の基本計画時に、CO2削減効果から簡易に採用すべき環境対策手法が選定できるツールの開発を行いま したが、当時の大学院生がその予測精度を検証しました。実際にエコ改修を実施した学校施設に出向いて、 実態調査を反映させた入力条件により、絶対値は異なるものの、相対値(改修前後の割合)が高い精度で 予測できることを明らかにしました。

写真1 文部科学省が実施しているエコスクールに関する調 査研究報告書(1991年から現在まで)

 文部科学省では、平成9年度から平成23年度まで「環境を考慮した学校施設(エコスクール)の整備推進 に関するパイロット・モデル事業」を、平成24年度からは、省エネの徹底によりエネルギー負荷の低減を図 るとともに、学校運営上必要なエネルギーを創エネ、蓄エネ等の技術を適用することで賄い、年間のエネル ギー消費を実質上ゼロとするゼロエネルギー化を推進する「スーパーエコスクール実証事業」を展開してい ますが、小峯が主査を務めている文部科学省国立教育政策研究所文教施設研究センターの学校施設の環 境に関する基礎的調査研究会(望月も委員として参画)では、これら事業の対象校から、毎年1∼2校を選定 して、エネルギー消費の実態調査、設備機器・装置の使用実態、教室内環境の実態調査を実施しています。  また、昨年度まで、川崎市教育委員会が設置した川崎市立学校施設再生整備事業に関わる委員会(平成 21年度∼平成22年度「既存学校施設環境対策推進委員会」、平成23年∼平成27年度「再生整備実施検 討委員会」)に小峯、望月の両名が参画しました。173校の市立小中学校の内、建築後20年以上を経過した ものが約7割を占めていますが、先ずは学校施設の耐震化を優先して耐震化完了後(平成24年度に全て完 了)には、老朽化対策の実施が大きな課題となっていました。また、高機能かつ多機能な施設環境を備える と共に、地域との連携、環境との共生、防犯対策、バリアフリー化等の質的改善を推進することも併せて必 要でした。その中でも、地域の中核となっている学校施設においては、地球温暖化対策への取組として、環 境負荷低減に資する改修(エコ改修)や環境教育の実践が求められていました。そこで、モデル校2校を対 象に、具体的な改修工事の内容、エコ改修の効果検証、工程管理の在り方などを具体的に検討しました。卒 業研究生や大学院生には、基本計画時におけるエコ改修内容の選択に関わるフローチャートの製作、効果 検証のための実測調査、装置や仕掛けの使用実態に関する現地調査を担当して貰いました。さらに、モデル 校とは別の既存学校2校を対象に、教員・児童生徒の教室照明の運用実態を考慮した上で、これからの学 校教室の照明計画について検討を行いました。一般に学校教室の照明は、天候や時間帯などによらず、常時 点灯されているのが実状です。これからの社会を担う世代から、照明はいつも点いているのが当たり前 と いう感覚を払拭し、自分達の判断で自分達が必要とする環境に調整できる能力を養うことは、環境教育の 重要な目的の一つであると考えます。そこで、児童生徒に対し、教室で必要となる適正な明るさを体感し、天 井照明の適切な運用方法について学習するワークショップを3年間に渡り実践しました(写真4)。

写真2 川崎市立学校施設再生整備 事業モデル校に設置した外 付けブラインド

(8)

環境に配慮した学校施設の改築・改修に関する研究

創造工学部 建築学科 教授 

小峯 裕己

同       

望月 悦子

 これからの世代に対して、建築物室内の温熱環境、空気環境、光環境、音環境から地球規模の環境に対 する現状の把握、問題認識、対処方法を教授する環境教育を施すことは非常に重要であると思われます が、そのきっかけの場として、児童生徒が長時間過ごす学校施設が果たす役割は大きなものがあると考えら れます。

 このような考えの基、文部科学省では1993年から環境に配慮した学校施設、いわゆるエコスクールに関 する調査研究に着手しています。1991年にはR-2000住宅と呼ぶ、高断熱・高気密住宅に関して、日本とカ ナダの共同研究が始まっています。また、1992年には、ブラジル・リオデジャネイロで地球サミットが開催さ れ、アジェンダ21が採択されています。このように、地球環境や環境負荷の低減が着目された時期に、エコ スクールの調査研究が始まったということは、この研究が極めて先進的だったといえると思います。

 幸いなことに、小峯は調査研究の開始時から現在まで約23年間、エコスクールに関する調査研究に関 わっています。手元にある関連する調査研究の報告書は、写真1に示すように24冊にも及んでいます。  建築分野の最先端に位置する調査研究ですし、建築学は実学ですので、実社会における情勢を肌に感じ させることが重要と考えて、大学院生や卒業研究生にもエコスクールの調査研究に関わって貰っています。  初期の段階では、当時・山本研究室の大学院生が環境配慮に関する技術的手法の情報収集、文献調査 に加わってくれました。小峯研究室の大学院生や卒業研究生は、全国各地の学校施設に関する教育委員会 に対するアンケート調査に基づいて、公立小中学校のエネルギー消費原単位を整備すると共に体育館にお ける電力消費の実態を調査しました。また、小峯が主査を務めている文部科学省の調査研究会では、エコ改 修の基本計画時に、CO2削減効果から簡易に採用すべき環境対策手法が選定できるツールの開発を行いま したが、当時の大学院生がその予測精度を検証しました。実際にエコ改修を実施した学校施設に出向いて、 実態調査を反映させた入力条件により、絶対値は異なるものの、相対値(改修前後の割合)が高い精度で 予測できることを明らかにしました。

写真1 文部科学省が実施しているエコスクールに関する調 査研究報告書(1991年から現在まで)

 文部科学省では、平成9年度から平成23年度まで「環境を考慮した学校施設(エコスクール)の整備推進 に関するパイロット・モデル事業」を、平成24年度からは、省エネの徹底によりエネルギー負荷の低減を図 るとともに、学校運営上必要なエネルギーを創エネ、蓄エネ等の技術を適用することで賄い、年間のエネル ギー消費を実質上ゼロとするゼロエネルギー化を推進する「スーパーエコスクール実証事業」を展開してい ますが、小峯が主査を務めている文部科学省国立教育政策研究所文教施設研究センターの学校施設の環 境に関する基礎的調査研究会(望月も委員として参画)では、これら事業の対象校から、毎年1∼2校を選定 して、エネルギー消費の実態調査、設備機器・装置の使用実態、教室内環境の実態調査を実施しています。  また、昨年度まで、川崎市教育委員会が設置した川崎市立学校施設再生整備事業に関わる委員会(平成 21年度∼平成22年度「既存学校施設環境対策推進委員会」、平成23年∼平成27年度「再生整備実施検 討委員会」)に小峯、望月の両名が参画しました。173校の市立小中学校の内、建築後20年以上を経過した ものが約7割を占めていますが、先ずは学校施設の耐震化を優先して耐震化完了後(平成24年度に全て完 了)には、老朽化対策の実施が大きな課題となっていました。また、高機能かつ多機能な施設環境を備える と共に、地域との連携、環境との共生、防犯対策、バリアフリー化等の質的改善を推進することも併せて必 要でした。その中でも、地域の中核となっている学校施設においては、地球温暖化対策への取組として、環 境負荷低減に資する改修(エコ改修)や環境教育の実践が求められていました。そこで、モデル校2校を対 象に、具体的な改修工事の内容、エコ改修の効果検証、工程管理の在り方などを具体的に検討しました。卒 業研究生や大学院生には、基本計画時におけるエコ改修内容の選択に関わるフローチャートの製作、効果 検証のための実測調査、装置や仕掛けの使用実態に関する現地調査を担当して貰いました。さらに、モデル 校とは別の既存学校2校を対象に、教員・児童生徒の教室照明の運用実態を考慮した上で、これからの学 校教室の照明計画について検討を行いました。一般に学校教室の照明は、天候や時間帯などによらず、常時 点灯されているのが実状です。これからの社会を担う世代から、照明はいつも点いているのが当たり前 と いう感覚を払拭し、自分達の判断で自分達が必要とする環境に調整できる能力を養うことは、環境教育の 重要な目的の一つであると考えます。そこで、児童生徒に対し、教室で必要となる適正な明るさを体感し、天 井照明の適切な運用方法について学習するワークショップを3年間に渡り実践しました(写真4)。

写真2 川崎市立学校施設再生整備 事業モデル校に設置した外 付けブラインド

(9)

 さらに、望月研究室の大学院生や卒業研究生は、照明メーカとも協同で、教員が教室入室時に感じる教 室の暗さを改善し、天井照明の常時点灯を防ぐ照明方式を考案、その効果を実際の教室複数で検証しまし た(写真5)。

 川崎市では、上記委員会の研究成果を踏まえて、今年度から毎年度4校程度ずつ、学校施設の再生整 備事業を進めています。

 エコスクールのエネルギー消費の実態ですが、改修前と比較して、教室内環境の改善に伴ってエネルギー 消費量は増加する傾向にあると考えられます。ただし、エネルギー消費量の絶対値の多少を議論すべきで なく、教室内環境の質的向上を踏まえた評価方法を検討した上で議論すべきです。

 また、竣工当初は、エコスクールの理念、実現するための仕掛け、工夫が現場の教員へ浸透していても、 教員の異動により、これらが継承されなくなる恐れがあります。「有名建築物のその後」ではありませんが、 竣工後、数年を経過したエコスクールの実態を確認する必要があると考えます。教員の異動により、施設 の運用、教育等の観点から、エコスクールに相応しい状態が維持できていないと思われます。そこで、 工業化住宅の入居時にビルダーから配布される「住まい方マニュアル」に倣って、「エコスクールの使い方、 環境教育への活用方法に関するマニュアル整備」を行うべきだと考えます。

 さらに、既存の学校施設全てをエコスクール化すべきなのか、疑問です。延命措置を施すには、あまり にも低い基本性能を有する学校施設、増改築の繰り返しで複雑怪奇と化した学校施設など、エコ改修に 値しない学校施設の抽出方法の検討などが必要と考えます。

 学校施設のゼロエネルギー化は興味を覚える研究テーマですが、ゼロエネルギーの学校施設を整備す

写真4 小学校教室照明の運用改善に向けたワークショップ実施風景 写真5 教室の明るさを向上させる後方壁面照明

後方壁面照明なし 後方壁面照明あり

継続的に省エネルギーを心掛けてもらうようスイッチ横に啓

発ポスターを掲示 教室後方の壁面を照明することで、窓際の天井照明を消灯しても、視野全体の輝度は高く、また、室全体の明るさムラを緩和することができる

小学校教室の照度基準について解説 実際に照度を測定して明るさの感じ方との対応を体感

るためには、高額な費用を必要とします。少数の学校施設でゼロエネルギー化が果たせても、総量として は僅かに過ぎません。話題提供としては理解できますが、既存の学校施設の貧弱さを無視することは出来 ません。

(10)

 さらに、望月研究室の大学院生や卒業研究生は、照明メーカとも協同で、教員が教室入室時に感じる教 室の暗さを改善し、天井照明の常時点灯を防ぐ照明方式を考案、その効果を実際の教室複数で検証しまし た(写真5)。

 川崎市では、上記委員会の研究成果を踏まえて、今年度から毎年度4校程度ずつ、学校施設の再生整 備事業を進めています。

 エコスクールのエネルギー消費の実態ですが、改修前と比較して、教室内環境の改善に伴ってエネルギー 消費量は増加する傾向にあると考えられます。ただし、エネルギー消費量の絶対値の多少を議論すべきで なく、教室内環境の質的向上を踏まえた評価方法を検討した上で議論すべきです。

 また、竣工当初は、エコスクールの理念、実現するための仕掛け、工夫が現場の教員へ浸透していても、 教員の異動により、これらが継承されなくなる恐れがあります。「有名建築物のその後」ではありませんが、 竣工後、数年を経過したエコスクールの実態を確認する必要があると考えます。教員の異動により、施設 の運用、教育等の観点から、エコスクールに相応しい状態が維持できていないと思われます。そこで、 工業化住宅の入居時にビルダーから配布される「住まい方マニュアル」に倣って、「エコスクールの使い方、 環境教育への活用方法に関するマニュアル整備」を行うべきだと考えます。

 さらに、既存の学校施設全てをエコスクール化すべきなのか、疑問です。延命措置を施すには、あまり にも低い基本性能を有する学校施設、増改築の繰り返しで複雑怪奇と化した学校施設など、エコ改修に 値しない学校施設の抽出方法の検討などが必要と考えます。

 学校施設のゼロエネルギー化は興味を覚える研究テーマですが、ゼロエネルギーの学校施設を整備す

写真4 小学校教室照明の運用改善に向けたワークショップ実施風景 写真5 教室の明るさを向上させる後方壁面照明

後方壁面照明なし 後方壁面照明あり

継続的に省エネルギーを心掛けてもらうようスイッチ横に啓

発ポスターを掲示 教室後方の壁面を照明することで、窓際の天井照明を消灯しても、視野全体の輝度は高く、また、室全体の明るさムラを緩和することができる

小学校教室の照度基準について解説 実際に照度を測定して明るさの感じ方との対応を体感

るためには、高額な費用を必要とします。少数の学校施設でゼロエネルギー化が果たせても、総量として は僅かに過ぎません。話題提供としては理解できますが、既存の学校施設の貧弱さを無視することは出来 ません。

(11)

多元化合物太陽電池の高効率化のための化合物材料の高品質化

工学部 電気電子工学科 教授 

脇田 和樹

1.化合物太陽電池材料

 太陽電池発電は風力発電や水力発電、地熱発電などと同じく再生可能エネルギーと呼ばれ、化石燃料を 使用せず、また環境を汚染することもほとんどありません。そのなかで、Cu(InGa)Se2を用いた多元化合物 太陽電池はすでに商品化されており、皆さんがよくご存じのシリコン結晶太陽電池にはできない薄膜化を実 現していて、300分の1の厚さ(約1マイクロメートル)で動作するため材料の低コスト化を達成しています。し かし、課題もありSeは毒性があり、またIn(インジウム)やGa(ガリウム)は希少金属です。またさらに太陽電 池の高効率化も求められています。我々は多元化合物太陽電池材料としてのCuInS2やCu2ZnSnS4(CZTS) 薄膜の高品質化に取り組んでいます。

2.多元化合物材料の作製

 多元化合物薄膜の作製にはレーザー照射によってターゲット材料を蒸発させて基板上に堆積させるPLD 装置(図1)を用いています。図2にPLD装置の成膜原理図を示します。PLD装置はターゲット材料の元素の 割合(組成比)を比較的効率よく薄膜に転写できることが特徴の一つです。そのため我々の研究材料である 多元化合物の薄膜作製には適しています。

3.多元薄膜の評価

 PLD装置を用いて作製したCuInS2薄膜やCZTS薄膜を様々な分析法を用いて評価していますが、ここで は発光・散乱光観測用共焦点システムを用いた評価法について紹介します。共焦点システムは同じ焦点距離 のピンホールを入射光と検出光に用いるため発光や散乱光の位置を精度良く観測できます。

図1 PLD装置の写真 図2 PLD装置の原理図

図3 発光・散乱光観測用共焦点顕微システムの写真 図4 共焦点システムの原理図

図5 CuInS2薄膜におけるバンド端付近の発光のマッピング図

(a)成膜直後の発光 (b)硫黄によるアニール後の発光

 図5では成膜直後と硫黄によるアニール後のCuInS2薄膜にレーザー光を照射して薄膜からの発光を上記 の装置を用いて観測しています。薄膜に硫黄を補充することにより、薄膜の高品質化を達成していることが わかりました。また、それぞれの発光位置の組成比を調べ、より化学量論比に近い場所で強く発光している ことも判明しました。

謝辞

(12)

多元化合物太陽電池の高効率化のための化合物材料の高品質化

工学部 電気電子工学科 教授 

脇田 和樹

1.化合物太陽電池材料

 太陽電池発電は風力発電や水力発電、地熱発電などと同じく再生可能エネルギーと呼ばれ、化石燃料を 使用せず、また環境を汚染することもほとんどありません。そのなかで、Cu(InGa)Se2を用いた多元化合物 太陽電池はすでに商品化されており、皆さんがよくご存じのシリコン結晶太陽電池にはできない薄膜化を実 現していて、300分の1の厚さ(約1マイクロメートル)で動作するため材料の低コスト化を達成しています。し かし、課題もありSeは毒性があり、またIn(インジウム)やGa(ガリウム)は希少金属です。またさらに太陽電 池の高効率化も求められています。我々は多元化合物太陽電池材料としてのCuInS2やCu2ZnSnS4(CZTS) 薄膜の高品質化に取り組んでいます。

2.多元化合物材料の作製

 多元化合物薄膜の作製にはレーザー照射によってターゲット材料を蒸発させて基板上に堆積させるPLD 装置(図1)を用いています。図2にPLD装置の成膜原理図を示します。PLD装置はターゲット材料の元素の 割合(組成比)を比較的効率よく薄膜に転写できることが特徴の一つです。そのため我々の研究材料である 多元化合物の薄膜作製には適しています。

3.多元薄膜の評価

 PLD装置を用いて作製したCuInS2薄膜やCZTS薄膜を様々な分析法を用いて評価していますが、ここで は発光・散乱光観測用共焦点システムを用いた評価法について紹介します。共焦点システムは同じ焦点距離 のピンホールを入射光と検出光に用いるため発光や散乱光の位置を精度良く観測できます。

図1 PLD装置の写真 図2 PLD装置の原理図

図3 発光・散乱光観測用共焦点顕微システムの写真 図4 共焦点システムの原理図

図5 CuInS2薄膜におけるバンド端付近の発光のマッピング図

(a)成膜直後の発光 (b)硫黄によるアニール後の発光

 図5では成膜直後と硫黄によるアニール後のCuInS2薄膜にレーザー光を照射して薄膜からの発光を上記 の装置を用いて観測しています。薄膜に硫黄を補充することにより、薄膜の高品質化を達成していることが わかりました。また、それぞれの発光位置の組成比を調べ、より化学量論比に近い場所で強く発光している ことも判明しました。

謝辞

(13)

 大災害が発生した場合、大学には多くの学生と周辺からの避難者で混乱すること が想定されます。そのような混乱状態をいち早く解消し、キャンパス内を安全な空 間とするため、「大地震発生時の避難誘導マニュアル」を作成し、教職員に周知し ています。

 また、学生には「防災対応マニュアル」を配付し、日頃から防災意識を高め、 「いざ」という時にどのように行動すべきかを周知しています。

URL ▶ http://www.it-chiba.ac.jp/support/support/disaster_manual/

 地域の環境改善への取り組みとして、津田沼キャンパスから新習志野キャンパスの間を歩いてゴミ拾いを するクリーンウォークを2008年から実施しています。現在は本学学生と教職員で実施していますが、今後は 地域との連携を検討していく予定です。

 2013年度より、本学が行っている様々なエネルギー消費状況や環 境問題への取り組みを報告書として作成し、ホームページで公開して います。

URL ▶ http://www.it-chiba.ac.jp/institute/disclosure/environment/  東日本大震災後の電力供給不足による節電の協力要請に対応し、2011年度は削減目標15%の節電に取組

み、2012年度以降も節電を呼び掛けて、取組みをしています。特に電力消費量が多い夏期期間には、以下に 示すような様々な対策を実施しています。空調温度の制限、照明の間引き、電化製品の使用自粛、階段による 移動、各施設のピーク時のエリア縮小や閉鎖等の対策を、全学を挙げて取り組んでおり、意識啓発のための 職員による節電パトロールも適宜実施しています。〈実施期間:2015年7月1日(水)∼9月30日(水)〉

 本学は、これまで受動喫煙防止の観点から、学内に設置していた喫煙所を縮 小してきました。2010年8月には建物内を全面禁煙とし、屋外についてもキャン パス再開発に合わせて順次縮小し、2015年度からは、健康増進法の趣旨に従 い、受動喫煙防止への取り組みをさらに強化することとし、新習志野・津田沼両 キャンパスで敷地内全面禁煙を実施しました。

 この取り組みは喫煙場所を学外に移すということではなく、喫煙者に対して健 康被害に関する認識を高めさせ、卒煙を促すことを主眼としています。講習会の 開催やパンフレットの配布をはじめ、様々な禁煙対策を講じ、卒煙に向けて活動 を進めていきます。

 東日本大震災発生時に津田沼駅周辺に多くの帰宅困難者が発生し、大混乱となりました。これを教訓と して、習志野市を中心に本学を含む周辺事業所間で大災害発生時における帰宅困難者対策を協議し、本学 は大災害発生時に津田沼駅周辺に発生する帰宅困難者を一時的に学内に受入れ、安全な避難場所を提供 するとともに、水・食料を提供し、一昼夜安全な環境を提供する協定を2013年3月に習志野市と締結しまし た。大災害発生時には習志野市や周辺事業所と協力して、帰宅困難者の受入れを実施します。

行政支援、市民環境活動への参加

環境報告書の発行と公開

節電活動

環境基本方針に基づく取り組み

3

キャンパス内全面禁煙の実施

地域における環境、防災の役割と責任

災害発生時の対応マニュアルの作成

(14)

 大災害が発生した場合、大学には多くの学生と周辺からの避難者で混乱すること が想定されます。そのような混乱状態をいち早く解消し、キャンパス内を安全な空 間とするため、「大地震発生時の避難誘導マニュアル」を作成し、教職員に周知し ています。

 また、学生には「防災対応マニュアル」を配付し、日頃から防災意識を高め、 「いざ」という時にどのように行動すべきかを周知しています。

URL ▶ http://www.it-chiba.ac.jp/support/support/disaster_manual/

 地域の環境改善への取り組みとして、津田沼キャンパスから新習志野キャンパスの間を歩いてゴミ拾いを するクリーンウォークを2008年から実施しています。現在は本学学生と教職員で実施していますが、今後は 地域との連携を検討していく予定です。

 2013年度より、本学が行っている様々なエネルギー消費状況や環 境問題への取り組みを報告書として作成し、ホームページで公開して います。

URL ▶ http://www.it-chiba.ac.jp/institute/disclosure/environment/  東日本大震災後の電力供給不足による節電の協力要請に対応し、2011年度は削減目標15%の節電に取組

み、2012年度以降も節電を呼び掛けて、取組みをしています。特に電力消費量が多い夏期期間には、以下に 示すような様々な対策を実施しています。空調温度の制限、照明の間引き、電化製品の使用自粛、階段による 移動、各施設のピーク時のエリア縮小や閉鎖等の対策を、全学を挙げて取り組んでおり、意識啓発のための 職員による節電パトロールも適宜実施しています。〈実施期間:2015年7月1日(水)∼9月30日(水)〉

 本学は、これまで受動喫煙防止の観点から、学内に設置していた喫煙所を縮 小してきました。2010年8月には建物内を全面禁煙とし、屋外についてもキャン パス再開発に合わせて順次縮小し、2015年度からは、健康増進法の趣旨に従 い、受動喫煙防止への取り組みをさらに強化することとし、新習志野・津田沼両 キャンパスで敷地内全面禁煙を実施しました。

 この取り組みは喫煙場所を学外に移すということではなく、喫煙者に対して健 康被害に関する認識を高めさせ、卒煙を促すことを主眼としています。講習会の 開催やパンフレットの配布をはじめ、様々な禁煙対策を講じ、卒煙に向けて活動 を進めていきます。

 東日本大震災発生時に津田沼駅周辺に多くの帰宅困難者が発生し、大混乱となりました。これを教訓と して、習志野市を中心に本学を含む周辺事業所間で大災害発生時における帰宅困難者対策を協議し、本学 は大災害発生時に津田沼駅周辺に発生する帰宅困難者を一時的に学内に受入れ、安全な避難場所を提供 するとともに、水・食料を提供し、一昼夜安全な環境を提供する協定を2013年3月に習志野市と締結しまし た。大災害発生時には習志野市や周辺事業所と協力して、帰宅困難者の受入れを実施します。

行政支援、市民環境活動への参加

環境報告書の発行と公開

節電活動

環境基本方針に基づく取り組み

キャンパス内全面禁煙の実施

地域における環境、防災の役割と責任

災害発生時の対応マニュアルの作成

(15)

1号館 2号館 6号館 7号館 6号館 8号館 新習志野キャンパス

津田沼キャンパス

3.32 3.58 3.32 3.58 3.32 3.58 1.05 4.11 1.20 3.58 1.05 3.40 2009年度

2010年度 2012年度 2012年度 2013年度 2014年度

更新建物 設置年度 空調熱源の成績係数(COP)

※COP(成績係数)=空調能力/消費電力 空調設備の省エネ更新

空調機器 LED照明

 環境マインドは、日頃のキャンパスライフの中でも醸成されるよう工夫されています。例えば、地球温暖化 対策に貢献する太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを積極的に導入するとともに、その見え る化を図り、環境意識の向上に役立てています。

 本学では、新築や改修工事の中で、積極的に太陽光発電等の設備を導入し、自然エネルギーの利用促進 を図っています。現在、合計254kWの太陽光発電設備と7kWの風力発電設備を設置しており、年間発電量 の昨年度実績は162,296kWhでした。当該設備を設置した建物には、1階に発電量やCO2削減量、総積算 発電電力量等のデータをリアルタイムに表示するモニターを設置し、学生、教職員および来客に取り組みの 内容を周知しています。2015年度には、新習志野キャンパスに新築した新体育館に、122kWの大規模な太 陽光発電設備を設置しました。

再生可能エネルギーの利用

 現在本学は、①従来の第一種エネルギー管理指定工場(津田沼キャンパス)としての定期報告書、②津田 沼キャンパス・新習志野キャンパス・各研修センター・スカイツリータウンキャンパスを合計した特定事業者 としての定期報告書、③特定事業者としての中長期計画書、以上3通により経済産業省並びに文部科学省に 毎年報告をしています。2009年には文部科学省の「大学等のエネルギー管理指定工場実地調査」を受検 し、評価点:80点以上と評価されました。

  1979年 省エネ法 制定

  2003年 津田沼キャンパスが第二種(燃料等(電気))に指定を受けた   2005年 法改正(京都議定書の発効)

  2009年 津田沼キャンパスが第一種に指定を受けた   2010年 特定事業者として全体が指定を受けた

 本学では、空調設備の経年劣化による更新において、各建物の運用の状況等に応じた高効率機器と、き め細かな制御を可能とする空調中央監視システムを積極的に導入しています。

 また、新築各棟では主に共用部分での照明器具はLED照明を積極的に採用しており、2011年度に完了し た津田沼キャンパス4号館の改修工事では、ほぼ全館の照明器具をLED照明に取り替えました。津田沼7号 館も全館LED照明化に向けて4階の講義室から更新を開始しました。また、新習志野キャンパスでは、2ヵ 年計画で8号館(第2講義棟)の講義室内照明器具のLED化を始めました。

省エネルギー法の届出

津田沼キャンパス 1号館     〃 4号館     〃 7号館     〃 8号館 新習志野キャンパス 6号館     〃 新体育館 津田沼キャンパス 6号館 太陽光

風 力

合 計

2010年度 2011年度 2012年度 2014年度 2012年度 2015年度 2013年度 15kW

54kW 15kW 6kW 42kW 122kW 7kW

261kW

種 類 設置場所 発電出力 設置年度

❖再生可能エネルギー

環境保全と改善

4

省エネ設備の導入

太陽光発電のモニタ画面 風力発電のモニタ画面

(16)

1号館 2号館 6号館 7号館 6号館 8号館 新習志野キャンパス

津田沼キャンパス

3.32 3.58 3.32 3.58 3.32 3.58 1.05 4.11 1.20 3.58 1.05 3.40 2009年度

2010年度 2012年度 2012年度 2013年度 2014年度

更新建物 設置年度 空調熱源の成績係数(COP)

※COP(成績係数)=空調能力/消費電力 空調設備の省エネ更新

空調機器 LED照明

 環境マインドは、日頃のキャンパスライフの中でも醸成されるよう工夫されています。例えば、地球温暖化 対策に貢献する太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを積極的に導入するとともに、その見え る化を図り、環境意識の向上に役立てています。

 本学では、新築や改修工事の中で、積極的に太陽光発電等の設備を導入し、自然エネルギーの利用促進 を図っています。現在、合計254kWの太陽光発電設備と7kWの風力発電設備を設置しており、年間発電量 の昨年度実績は162,296kWhでした。当該設備を設置した建物には、1階に発電量やCO2削減量、総積算 発電電力量等のデータをリアルタイムに表示するモニターを設置し、学生、教職員および来客に取り組みの 内容を周知しています。2015年度には、新習志野キャンパスに新築した新体育館に、122kWの大規模な太 陽光発電設備を設置しました。

再生可能エネルギーの利用

 現在本学は、①従来の第一種エネルギー管理指定工場(津田沼キャンパス)としての定期報告書、②津田 沼キャンパス・新習志野キャンパス・各研修センター・スカイツリータウンキャンパスを合計した特定事業者 としての定期報告書、③特定事業者としての中長期計画書、以上3通により経済産業省並びに文部科学省に 毎年報告をしています。2009年には文部科学省の「大学等のエネルギー管理指定工場実地調査」を受検 し、評価点:80点以上と評価されました。

  1979年 省エネ法 制定

  2003年 津田沼キャンパスが第二種(燃料等(電気))に指定を受けた   2005年 法改正(京都議定書の発効)

  2009年 津田沼キャンパスが第一種に指定を受けた   2010年 特定事業者として全体が指定を受けた

 本学では、空調設備の経年劣化による更新において、各建物の運用の状況等に応じた高効率機器と、き め細かな制御を可能とする空調中央監視システムを積極的に導入しています。

 また、新築各棟では主に共用部分での照明器具はLED照明を積極的に採用しており、2011年度に完了し た津田沼キャンパス4号館の改修工事では、ほぼ全館の照明器具をLED照明に取り替えました。津田沼7号 館も全館LED照明化に向けて4階の講義室から更新を開始しました。また、新習志野キャンパスでは、2ヵ 年計画で8号館(第2講義棟)の講義室内照明器具のLED化を始めました。

省エネルギー法の届出

津田沼キャンパス 1号館     〃 4号館     〃 7号館     〃 8号館 新習志野キャンパス 6号館     〃 新体育館 津田沼キャンパス 6号館 太陽光

風 力

合 計

2010年度 2011年度 2012年度 2014年度 2012年度 2015年度 2013年度 15kW

54kW 15kW 6kW 42kW 122kW 7kW

261kW

種 類 設置場所 発電出力 設置年度

❖再生可能エネルギー

環境保全と改善

省エネ設備の導入

太陽光発電のモニタ画面 風力発電のモニタ画面

(17)

大便器

上水 補給水弁 雨水ろ過装置

雨水流入制御弁 雨水排水管

雨水処理水槽 雨水処貯留槽

加圧給水ポンプ

という環境効果があります。新しく建設した新食堂棟の 3階にも屋上緑化を設置しました。

 キャンパス再開発や震災復旧工事に伴い、キャンパス外周や構内通路の積極的な緑化を推進した結果、 現在では駅前立地ながら緑豊かなキャンパスとなっています。

校内緑化の推進

津田沼6号館の屋上緑化

(18)

大便器

大便器

上水 補給水弁 雨水ろ過装置

雨水流入制御弁 雨水排水管

雨水処理水槽 雨水処貯留槽

加圧給水ポンプ 水栓

緑地  2010年に、津田沼キャンパス6号館の屋上約900㎡

に、多肉植物系(セダム)の屋上緑化を実施しました。断 熱効果による空調負荷の低減と、植物の二酸化炭素吸収 という環境効果があります。新しく建設した新食堂棟の 3階にも屋上緑化を設置しました。

 キャンパス再開発や震災復旧工事に伴い、キャンパス外周や構内通路の積極的な緑化を推進した結果、 現在では駅前立地ながら緑豊かなキャンパスとなっています。

屋上緑化の推進

校内緑化の推進

津田沼6号館の屋上緑化

津田沼キャンパス

新習志野キャンパス

 津田沼キャンパスの1号館・2号館は屋根に降った雨水を 集水し、処理をした上で、同建物のトイレの洗浄水等に利用 しています。新習志野キャンパスでは、キャンパス全体(7∼ 11号館を除く)で、津田沼キャンパスと同様に雨水を利用す る雑用水配管設備が整備されています。両キャンパス合計 で、年間18,694㎥の雨水を利用しています。

 2014年度より、学生寮が運用開始となり使用水量が大きくなるのを契機に、新習志野キャンパスに処理プ ラントを設置し、井戸水を飲料水として利用することになりました。津田沼キャンパスは、それより10年先行 し、2004年度より同様の処理プラン

トが稼働中です。これにより、新習志 野キャンパスでは、上水道使用量が 半分以下に減少しました。また今後 は、両キャンパスとも、災害時の飲料 水確保の対策としても有効に利用で きるよう検討していく予定です。

 津田沼キャンパスでは、実験室及びラボより廃棄される実験廃液・廃試薬等 は、施設課(水質分析室)で委託を受け、廃棄物保管室で一時保管後、定期的 (年6回程度)に業者が回収し、処理をしています。

 新習志野キャンパスでは、実験廃液庫で一時保管後、定期的(年2∼3回程 度)に業者が回収し、処理をしています。

雨水の利用

井戸水の利用

有害廃棄物の管理・回収

▼有・無機系廃液 処理委託票

▼廃液ポリタンク

▼廃棄物(廃液・廃試薬・試薬空瓶)保管室 ▼滅菌類・廃試薬用

 段ボール

委託票

委託票

テープ 無機:青 有機:黄

参照

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